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神崎 訓枝
放影協ニュース, (102), p.20 - 21, 2020/01
2019年11月3日から6日にかけて、アメリカサンディエゴにあるthe Westin Gaslamp HotelでThe 65th Annual Meeting of the Radiation Research Societyが開催された。米国放射線影響学会の年次大会には、世界中から世界トップクラスの研究者が集まり、放射線に関する物理学,化学,生物学,医学など幅広い分野に渡る研究発表が行われ、熱い議論が繰り広げられる。筆者は「Assessment of Radiation Effects Using Taguchi Method」というタイトルでポスター発表行い、マウスのLPS(Lipopolysaccharide)腹腔内投与による全身性の炎症に対する被ばく影響について、品質工学のタグチメソッドの概念を用いて評価した結果を報告し、今後の研究につながる多数のご意見をいただいた。本稿では、筆者が行った研究の内容にも触れながら、本会議の様子を報告する。
迫田 晃弘
放影協ニュース, (96), p.9 - 10, 2018/07
第5回アジア・オセアニア放射線防護会議(AOCRP-5)が、2018年5月20日23日にかけてオーストラリアのメルボルンで開催された。この会議では放射線防護や保健物理などに関する講演があり、本稿では会議概要や筆者の発表内容等を報告する。
河野 恭彦
放影協ニュース, (92), p.9 - 10, 2017/07
2017年5月15日から17日の3日間、ポルトガルのリスボンにあるリスボン大学技術研究所原子力技術キャンパスにおいて、European ALARA Networkが主催する、「17th European ALARA Network Workshop on ALARA in emergency exposure situations」が開催された。本報告はその参加印象記である。
河地 有木
放影協ニュース, (86), p.14 - 15, 2016/01
アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴのタウンアンドカントリーホテル国際会議場において、2015年10月31日から11月7日まで、米国電気電子学会(Institute of Electrical and Electronics Engineers: IEEE)の原子核プラズマ協会が主催した核科学国際会議(IEEE Nuclear Science Symposium)が開催された。著者は放射線影響協会の国際交流助成により、これに参加した。著者が発表した演題「Design and Performance of Newly Manufactured Pinhole Collimator of High-Resolution Gamma Camera for Imaging Radiocesium in a Plant Body」の内容を含め、2015年度の核科学国際会議の様子について報告する。
河地 有木
放影協ニュース, (82), p.4 - 6, 2015/01
スペイン国カタルーニャ州の州都バルセロナの国際会議場において、2014年9月7日から12日まで、放射生態学と環境放射能に関する国際会議(3rd International Conference on Radioecology and Environmental Radioactivity: ICRER 2014)が開催された。著者は放射線影響協会の国際交流助成により、これに参加した。国際会議ICRER2014の様子、さらに著者が行った口頭発表について報告した。
長尾 悠人
放影協ニュース, (78), p.14 - 15, 2014/01
IEEE(米国電気電子学会)が主催する放射線検出器及びイメージングに関する国際会議2013 IEEE NSS/MIC/RTSDが2013年10月27日から11月2日まで、韓国のソウルで開催された。世界各国から約2400名が参加し、1683件の発表があった。会議は主にNSS, MIC, RTSDの各分野のセッション及び分野間のジョイントセッションからなり、各セッションは口頭またはポスター発表となっていた。NSSは、原子核科学、放射線計測、高エネルギー物理学、宇宙物理学などに関する会議で、放射線計測の基礎から応用まで、内容が多岐にわたっていた。MICは、イメージングの物理的,工学的,数学的側面からの研究に関する会議で、放射線を用いたイメージング装置(CT, PET, SPECT、コンプトンカメラなど)にとどまらず、MRI、光イメージング、超音波イメージングやそれらの融合(マルチモダリティ)など、イメージングに関する幅広い内容を扱っていた。特に、粒子線治療のイメージングに関しては、Special Focus Workshopの一つとしても開催され、注目を集めていた。RTSDは、半導体放射線検出器の開発と応用に関する会議で、中性子検出器も重要なテーマとなっていた。また、企業による展示・セッションや、ショートコース、リフレッシャーコースといった教育的なプログラムも用意されており、口頭・ポスターセッションと併せて大変有益な情報を得ることができた。
石田 順一郎
放影協ニュース, (73), p.1 - 3, 2012/10
福島における除染関連業務の中から、除染作業実施に関する基本的考え方、除染現場の放射線管理に重点をおいて紹介する。
藤井 健太郎
放影協ニュース, (67), p.8 - 10, 2011/04
放射線によって生体に誘発される細胞致死や突然変異,発ガンの主要な原因の一つが、DNA分子上に生じる化学変化(DNA損傷)であることが従来から指摘されている。本研究では、その生成機構を明らかにするために、DNA薄膜に対して軟X線を照射し、その後に誘発される各種DNA損傷の誘発量を定量した。その結果、鎖切断や塩基損傷などのDNA損傷の誘発量が、炭素,窒素及び酸素K殻イオン化前後の照射エネルギーにおいて著しく変化することを見いだした。特に、窒素K殻吸収端直下では鎖切断がおもに生成し、酸素K殻吸収端直上では塩基損傷が著しく増加した。酸素K殻イオン化はDNA塩基だけでなく、DNAを取り囲む水分子などもイオン化するため、複雑な反応過程を経てこれらの損傷が生成するものと考えられる。
古渡 意彦
放影協ニュース, (65), p.22 - 23, 2010/10
2010年8月16日から20日までの5日間、オーストリア共和国ウィーンのウィーン国際センターで、原子放射線の影響に関する国連科学委員会「以下、UNSCEARとする。」第57回会合が開催された。発表者は、本会合へ、放射線生物影響及び物理分野のうち、物理分野の作業グループ部会を担当する専門家として参加した。本稿では、UNSCEAR及び第57回会合の概要を説明し、物理分野の作業グループ部会の活動について紹介する。
高橋 聖
放影協ニュース, (63), p.12 - 13, 2010/04
電離放射線に対する個人モニタリングに関する欧州会議(IM2010)が、2010年3月8日12日の5日間にかけてギリシャ・アテネにおいて開催された。発表者は、放射線影響協会の国際研究集会海外派遣研究者として、本会議に出席したので、会議の内容及び発表した研究内容について報告する。本会議は、原子力、医療分野等における個人被ばくの測定・評価に関する技術,知識向上の促進を図る重要な会合であり、世界45か国から約280人の参加があった。本会議は、5年ごとに開催され、今回で4回目となる。発表者は、計算シミュレーションとボクセルファントムを用いた、内部被ばく測定用全身計測装置の新しい校正法について発表し、欧州の内部被ばく線量測定の専門家と意見交換した。
佐藤 達彦
放影協ニュース, (61), p.6 - 8, 2009/10
平成21年7月6日から10日にドイツ・ケルンで行われた「Heavy Ions in Therapy and Space Symposium 2009」に参加した。この会議は、「The 5th International Workshop on Space Radiation Research」や「The 12th Workshop on Ion Beam in Biology and Medicine」など、これまで独立して開催されてきた4つの会議が合同で行われ、重イオンの放射線影響に関する総合的な研究発表を行う初めての国際会議である。会議では、基調講演を含む153件の口頭発表と63件のポスター発表があり、約280名が参加した。筆者は、「Therapy」と「Space」それぞれに関連するテーマについて2件の口頭発表を行った。本報告では、本シンポジウムに関する筆者の印象を記す。
柳澤 和章
放影協ニュース, (57), p.16 - 19, 2008/10
放射線利用の経済規模は、一部又は全部を放射線利用することで完成した製品の出荷額(Shipment)を、公開データ等により単年度ベースで求めて金銭表示した結果である。内閣府から委託された調査の結果によれば、生活基盤を構築する原子力発電の経済規模は4兆7,410億円である。一方、放射線利用の経済規模は4兆1,117億円である。原子力利用は8兆8,527億円、エネルギー利用と放射線利用の割合は54%:46%(前回平成9年では61%:39%)となっている。まさに両者は車の両輪となって本体(日本経済)を支えていることがわかる。原子力利用の合計値約8兆8,500億円は、対GDP比1.8%である。
木名瀬 栄
放影協ニュース, (55), p.9 - 10, 2008/04
報告者は、平成19年10月8日から10日にかけて開催された、欧州線量評価委員会(EURADOS)主催の線量計測における不確かさ解析に関するワークショップにおいて、放射線影響協会の国際研究集会海外派遣事業の一環として、膝中アメリシウム体外計測に関するモンテカルロモデリングの国際相互比較について発表し、世界の著名な研究者らと意見交換を行った。報告者の研究発表では、アメリシウム241点線源やアメリシウム241が膝骨中に均一分布した膝ボクセルファントムに対する、低エネルギー用Ge半導体検出器の計数効率及び応答関数について、電磁カスケードコード(EGS4-UCWBC)を用いたモンテカルロシミュレーションによる評価結果を紹介した。また、本会合において、線量計測における不確かさ解析,ボクセルファントム研究,ナノドジメトリ,医療従事者被ばく線量計測などに対する欧州の研究活動についても情報収集を行った。本稿では、本ワークショップの概要と報告者の研究発表の内容について記す。
伊藤 公雄
放影協ニュース, (54), p.16 - 17, 2008/01
国際原子力機関放射線安全基準委員会(IAEA/BSS)の活動状況として、国際基本安全基準(BSS)と安全基準体系の見直しに関する最近の審議状況を中心に解説した。
鳴海 一成
放影協ニュース, (52), p.7 - 8, 2007/07
デイノコッカス・ラジオデュランスはDNA損傷の中でも最も修復が困難な損傷であるDNA2本鎖切断を修復する能力に優れている。この細菌から分離された放射線感受性変異株の原因遺伝子を同定し、新規DNA修復促進タンパク質PprAを発見した。PprAタンパク質は、放射線照射後の細胞内で生合成が活発になり、放射線によってDNA鎖が切れた部分を認識して結合することにより、DNA鎖切断の修復を高効率で促進する作用を持つことがわかった。このタンパク質の機能を利用した高効率DNA修復試薬が開発され、国内のバイオ試薬メーカーから発売されている。さらなるDNA修復機構研究の進展により、DNA修復遺伝子やタンパク質の産業利用にも新たな展開が期待される。本解説では、放射線影響協会の第1回放射線影響研究奨励賞受賞研究の概要と今後の展望について紹介している。
山口 恭弘
放影協ニュース, (49), p.11 - 13, 2006/10
経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)主催の「放射線防護体系の進展に関する第3回アジア地域会議」が、本年7月に東京において開催された。この会議では、本年6月に公開されたICRPの新勧告案に関して議論を行い、コメントや意見を直接ICRP委員長に伝えた。本稿は、会議の概要及び議論のポイントについて述べる。
山口 恭弘
放影協ニュース, (41), p.14 - 15, 2004/10
経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA)主催の「放射線防護体系の進展に関する第2回アジア地域会議」が、平成16年7月2829日に東京において開催された。この会議は、OECD/NEAの常設委員会の1つである放射線防護・公衆衛生委員会(CRPPH)の活動の成果をアジア地域に紹介するとともに、放射線防護に関するアジア地域からの意見を収集し活動に反映させることを目的としている。今回の会議では、韓国,中国,オーストラリアからの参加者を含め約140名の放射線防護関係者の出席を得て、ICRPの2005年勧告案,放射線防護上の意思決定におけるステークホルダー(利害関係者)の関与等に関して踏み込んだ議論が行われた。
秋山 勇
放影協ニュース, (29), p.8 - 9, 2001/10
那珂研究所の臨界プラズマ試験装置(JT-60)は、我が国最大のトカマク型核融合装置で、1991年7月から重水素を用いたプラズマ放電実験の運転が開始された。JT-60装置の放射線管理は、実験運転に伴って発生する放射線の線量当量率の測定,管理区域外への漏洩線量の測定及び定期点検期間中における真空容器内作業時の放射化核種による外部被ばく管理が主なものである。外部被ばくを伴う真空容器内作業では、作業の計画段階と作業中について、被ばく低減を考慮した外部被ばくの管理を行っている。特に計画段階では、中性子発生量の多いモードの実験運転を年度当初に行うことを計画して作業開始時の線量当量率の低減を図っている。また、作業中は、真空容器内の中間ステージ上に鉛遮へいを敷設している。上記対策を実施したことによって、作業者の外部被ばくを低減することができた。
林 直美
放影協ニュース, (25), p.0 - 0, 2000/00
核燃料サイクル開発機構東海事業所で実施している内部被ばく管理について、管理の方法や肺モニターなどの体外計測機器の整備状況等について報告する。